Macユーザーは「人と違ったことが好き」、Windowsは「普通が好き」――アスキー調査

http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/economy/apple/?1223023590
MACユーザーとWINユーザーに対しての意識調査らしいんだけど、結果をみてみるとマックユーザーとWINユーザーのステレオタイプと一致している。両OSユーザーのイメージ通りになるように行われたようなアンケートでもある。
以下このアンケートで少し気になった所。

(1)macユーザーは半数が自分のことを「人と違った事が好き」と回答

一方winユーザーは4割が「普通が好き」と回答。普通の定義がよく分からないがPC使用者における、MACとWINの使用率を見れば明らかにMACが少数派であろう。したがってこの結果は少数派に「君は少数派ですか」と聞いているのであるから。当然の結果であろう。

(2)「何に興味があるか」の質問の多肢選択の選択肢が少し気になった。

「楽器を弾く」「インテリア」といういかにもMACユーザーが選びそうな選択肢があるのに「ネトゲ及びPCゲーム」といったWINユーザーが多そうな項目がない。

(3)<世帯収入>900万円以上がmacは2割強。winは一割

これが1番気になった。
まず年収云々を述べるなら、サンプルの平均年齢や勤続年数という項目を
調査すべきだ。日本に住む賢明な方なら、お分かりだと思うが年収に対して強い相関を持つのは、年齢や勤続年数だ。幸いこのアンケートでは、PC利用歴の調査をしている。PC利用歴と年齢は相関がありそうだから両OSのユーザーの年齢層を推測することができるのではないかと考える。

PC利用歴

3年未満 20年以上
MAC:1.1% MAC:32.4%
WIN:7.7% WIN20.6%

おおざっばに資料を解釈するとMACはPC歴の長いユーザーがWINより多く、ライトユーザーはWINの方がMACより多いと読み取れる。20年以上ということは20前後から使用したとしてもすくなくとも40前後の年齢である。逆に3年未満ということは、20前後の人間もいるということである。

*年齢∝PC利用歴

と決定づけるのは乱暴すぎるが*の仮説を検証してみるべきだったと思う。
*を仮定するとアンケートより、MACユーザーの方がPC利用歴が長い人間が多い。したがって、MACユーザーの年齢がWINユーザーの年齢より高いと予想できる。年収∝年齢とある程度乱暴に考えると、「MACユーザーはWINユーザーに比べ年齢層が高い、従って所得が高い人間が結果多くなる」

という結果がでてくる。
したがってMACかWINかが年収を説明しているとは断言できない
(この記事が断言しているわけではないが)ということが分かる。
このようにBがAに比例しCがBに比例していると見かけ上AがCを強く説明しているように見える。これを統計学では擬似相関と呼ぶんだけど、この記事だけ見れば擬似相関で充分大衆を煽ることができる。

仮にもアスキー総研と総研を名乗るところの調査ならば、
もう少し踏み込んで調査するべきだったと思う。
ステレオタイプなイメージが先にありなアンケートになっている。
これじゃあMACから金もらってんのかと思いたくなるよね。
まあMACユーザーにとっては気持ちのいい記事だったでしょうね。